出雲の八千矛伝説
滑狭・八野・朝山
オオクニヌシは自他共に認めるイケメン、モテて仕方なかった。初対面の女性をその場で押し倒したこともある。それが許されてしまうくらいだ。
そんな彼の正妻が、スサノオの娘スセリヒメ。彼女の家は
「わぁ、ヒメの家の前にある岩、なんて滑らかなんだ」
そんな彼の言葉から、その村は
モテる男が女性一人で満足するはずもなかった。八十神を倒して
まず、スサノオの子ワカヒメと結婚しようとして、
カムムスビの子ムラヒメのいる
アヤトヒメ
同じくカムムスビの子のアヤトヒメにも求婚した。その時、女神は断って逃げ隠れた。女は一度拒否して逃げて、男はそれを追いかける。これも当時の習慣で、いってみれば様式美。アヤトヒメは内心OKだった。
「ヒメ~? どこに隠れたんですか?」
「ここかな? ……みつけましたよ」
「あっ……オオクニヌシ様……」
彼に居場所を突き止められたアヤトヒメは、潤んだ瞳で彼を見つめ返した。
こんな調子で着々ときれいな女性を集めていったオオクニヌシは、